2017年6月7日水曜日

Break 1

 「ドーマーズ」の原作「4X」はダリルが逮捕後初めて山の家に帰るところで終わっている。
 だから、「ドーマーズ」も一旦ここで一区切り付けようと思う。と言っても、完全に終了する訳ではないので、これからもブログと言う場所の利点を活かしてだらだら書いていくつもりだ。

 「4X」は当初JJを主人公にするつもりだった。しかし、彼女を登場させたものの、話が広がらない。「4X」のJJは殆どスーパーガールで人間離れしてしまい、却って面白味がなかったのだ。むしろ脇役のつもりで一番最初に登場させたダリルの運命の方がずっと面白かったので、結局彼が主人公になった。だもんで、タイトルのJJの染色体を示す「4X」の意味が失われ、ブログでは第1章の副題になった。そして登場する個性的なドーマー達がどれも愉快だったので、ブログのタイトルを「ドーマーズ」にした。
 ブログは原作を写すだけのつもりだったが、転写していると物語の矛盾とかいろいろ手直しが必要な部分が出て来た。直していると、ストーリーがどんどん変わっていく・・・。
 まず、ジェリー・パーカーの登場が早くなった。「4X」ではトラックでの移動辺りから秘書の名前として出てくるのだが、「ドーマーズ」ではJJの捜索で砂漠の廃墟に来たダリルがラムゼイ一味と遭遇する場面で登場する。これによって、彼はこの物語で重要なポストを得てしまい、この後登場回数が増えたのみならず、執政官と恋愛までする。
 次に、クロエル・ドーマーのキャラが「4X」と「ドーマーズ」では全く異なる。別人になってしまった。「4X」では彼はポール・レイン・ドーマーのただの部下で、エジプト系の若者だった。しかもダリルに片恋する。活躍場面は少ないし、真面目で面白くない人物だった。しかし、「ドーマーズ」ではもしかすると主人公よりインパクトが強くなりそうな個性を持たせ、なおかつ南米のインカ辺りの先住民とアフリカ系と思われる違法出生児の間に生まれた「望まれぬ子供」だったと言う設定だ。そして役職はポールと同格である。
 ポールの部下達も名前が付いた者が増えた。「4X」ではクラウス・フォン・ワグナー・ドーマーとパトリック・タン・ドーマーの2人だけだったと思うが、ケリーやルーカスや他にもいたと思う・・・(既に忘れている作者)
 遺伝子管理局以外のドーマー達も次々と登場して、原作より遙かに活躍している。
実は彼等のことを書くのが楽しくて、そのうちスピンオフでも書こうかと思っているほどだ。(書かないかも知れない。)ちなみに、作者のお気に入りは静音ヘリのパイロット、マイケル・ゴールドスミス・ドーマーである。このキャラは「4X」には登場しなかったのだ。
 ローガン・ハイネ・ドーマーもかなり個性的になった。「4X」ではただの上司であまり台詞もないし登場場面も少なかったのだが、「ドーマーズ」ではポールを凌ぐ人気者と言う設定だ。クールでハンサムな100歳を越えてなお若さを保つおじ様なのだが、半熟とろとろチーズスフレには目がないと言う可愛らしさも併せ持つ。さらに孤独なジェリー・パーカーと壁ベッドの秘密を共有するお友達にもなってしまうのだ。
 コロニー人達も個性豊かになった。アナトリー・ギルのポールに対する偏愛は相変わらずだが、ケンウッド長官もラナ・ゴーン副長官もそれぞれ個を確立させた。名前はまだ与えていないが、医療区長や出産管理区長など、ゴメス少佐に負けず劣らず登場回数を増やしてあげようと思う。
 ドーマー達はこれからも賑やかに活躍してくれるだろう。