2017年6月9日金曜日

Break 3

登場人物紹介 2


クラウス・フォン・ワグナー・ドーマー

ダリルとポールと同じ「トニー小父さんの部屋」で育ったドーマー。2人の1歳年下。
遺伝子管理局北米南部班第1チーム・リーダーでポールの副官。
ダリルがドームに戻る迄はポールの秘書の代わりもしていた。
ヘリコプターの操縦免許を持っている。
穏やかで優しい性格。ダリルとポールのことは「兄さん」と呼んで慕っている。
妻帯者だが子供はいない。将来妻と共にドームを卒業するべきか否か迷っている。
真面目だが、柔軟性は持っている。
ダリルを抱えて走れるほど力が強い。


クロエル・ドーマー

遺伝子管理局中米班チーフ。年齢は30代半ば。
かなり特異な出生の秘密を持つドーマー。 ブラジル生まれ。
インカ系の女性が違法出生児の男性に暴行されて身籠もってしまった子供。母親が堕胎を望んだ為に、ドームの南米分室(ブラジルにある)が母体から生きたまま取り出した胎児を人工子宮で育てた。執政官達のペットの様に扱われていたが、視察に来た地球人類復活委員会に発見され、保護された。この時、視察団にいたラナ・ゴーンが彼の可愛らしさの虜になって養子縁組を希望したが、地球人保護法によってその願いは叶えられなかった。
その後、アメリカ・ドームに引き取られ、ドーマーとして養育される。
少し赤みがかった黒い縮れ毛をドレッドにしている。肌の色は黒に近い褐色。南米人らしく派手な色彩の衣服と賑やかな音楽が好き。彼のファッションセンスは宇宙でも有名で注目を集めているが、当人は知るよしもない。
生まれついてのドーマーではないので、時々ドームの規則を平然と破る。
成人してから再会したラナ・ゴーンとは正式ではないが、養母養子の関係を保ち、甘えている。父親の特定が出来ないので、「未確認遺伝子保有者」として自由な婚姻は禁じられているが、ドームが持ってくる見合い話は全部蹴っている。母方の遺伝子の継承を義務付けられているのを内心不満に思っている。
文章をチラ見だけで読解出来る特殊能力を持っている。
性格はやたらと陽気で、ライサンダーに懐かれているし、部下達からも慕われている。


アレクサンドル・キエフ・ドーマー

西ユーラシア・ドームから転属してきたロシア系のドーマー。
異常に嫉妬深く、偏執的な面があり、ポールの言動を誤解して彼に偏愛してしまう。
そのストーカー的言動はどんどんエスカレートして遂に事件に発展する。
人工衛星のデータ解析に抜群の才能を発揮させる人物だけに、性格の問題さえなければと惜しまれつつ物語から退場。


パトリック・タン・ドーマー

遺伝子管理局北米南部班の局員。
中国系の美形で、その美しさ故に災難に遭う。
趣味のお茶は洋の東西を問わず、専門家並。ポールのお茶の先生である。
ハイネ局長の秘書のお茶の淹れ方に常に不満を覚えている。