ハイネ局長から部屋に来るようにと連絡が入ったのは午後4時を廻った頃だった。ダリルは1人で仕事を片付け、やっとジムに行けると安堵したばかりだったので、がっかりした。
部屋の主はまだ戻らない。ポールはドアを開けられるので、ダリルは取り敢えずドアをロックして局長室へ向かった。
局長室の前まで来ると、反対側からポール・レイン・ドーマーがやって来るのが見えた。ダリルが足を止めて彼を見ると、向こうもダリルを認めて一瞬立ち止まった。それから決心したかの様にまた歩き出した。
2人はドアの前で向き合った。ダリルはポールの様子を見て、皮肉を言った。
「随分お疲れの様だが、今日の『お勤め』は手間取ったのか?」
ポールは彼と目を合わさずにドアをノックしようとした。何か後ろめたいことでもしていたのか? ダリルは突然好奇心に満たされてしまった。「おいっ」と声を掛けてポールの手を掴んだ。
「君は今日1日仕事を私に丸投げしたんだぞ。」
「悪かった。」
ポールがブスッとした表情で言った。そしてダリルが手を離した途端、逆にその手を掴んだ。2人の視線が合った。ポールが囁いた。
「愛している。」
ダリルはぽかんとした。何を今更・・・?
ポールが重ねて言った。
「この世で君を一番愛している。」
彼は返事を求めているのだろうか? ダリルは頷いて見せた。
「知っている。」
いきなりキスをされた。 ダリルは相手の接触テレパスに訴えた。
ちょっと待て、ここは職場だ・・・
突然、背後で咳払いが聞こえて、2人は同時にパッと飛び退いた。
保安課長ゴメス少佐と、ジェリー・パーカーが立っていた。ジェリーはドームの一般施設に出入りを許されて1月たつが、遺伝子管理局本部に入るのは初めてだった。だから、ゴメス少佐の護衛が付いたのだ。
ジェリーが呆れかえった声で呟いた。
「まだ日が高いうちから、何やってんだ?」
ゴメス少佐も言った。
「お取り込みの最中、申し訳ないが、局長室に入りたいので、そこを空けてくれないか?」
「申し訳ない。」
ダリルがドアをノックして、局長秘書に開けてもらった。
部屋の主はまだ戻らない。ポールはドアを開けられるので、ダリルは取り敢えずドアをロックして局長室へ向かった。
局長室の前まで来ると、反対側からポール・レイン・ドーマーがやって来るのが見えた。ダリルが足を止めて彼を見ると、向こうもダリルを認めて一瞬立ち止まった。それから決心したかの様にまた歩き出した。
2人はドアの前で向き合った。ダリルはポールの様子を見て、皮肉を言った。
「随分お疲れの様だが、今日の『お勤め』は手間取ったのか?」
ポールは彼と目を合わさずにドアをノックしようとした。何か後ろめたいことでもしていたのか? ダリルは突然好奇心に満たされてしまった。「おいっ」と声を掛けてポールの手を掴んだ。
「君は今日1日仕事を私に丸投げしたんだぞ。」
「悪かった。」
ポールがブスッとした表情で言った。そしてダリルが手を離した途端、逆にその手を掴んだ。2人の視線が合った。ポールが囁いた。
「愛している。」
ダリルはぽかんとした。何を今更・・・?
ポールが重ねて言った。
「この世で君を一番愛している。」
彼は返事を求めているのだろうか? ダリルは頷いて見せた。
「知っている。」
いきなりキスをされた。 ダリルは相手の接触テレパスに訴えた。
ちょっと待て、ここは職場だ・・・
突然、背後で咳払いが聞こえて、2人は同時にパッと飛び退いた。
保安課長ゴメス少佐と、ジェリー・パーカーが立っていた。ジェリーはドームの一般施設に出入りを許されて1月たつが、遺伝子管理局本部に入るのは初めてだった。だから、ゴメス少佐の護衛が付いたのだ。
ジェリーが呆れかえった声で呟いた。
「まだ日が高いうちから、何やってんだ?」
ゴメス少佐も言った。
「お取り込みの最中、申し訳ないが、局長室に入りたいので、そこを空けてくれないか?」
「申し訳ない。」
ダリルがドアをノックして、局長秘書に開けてもらった。