「私がレインと取引したのだ。」
とそれまで黙していたケンウッド長官が口を開いた。
「セイヤーズを逮捕せずに説得して連れ戻すと彼が言うので、それなら4Xの保護に協力させろと、ね。」
彼はダリルを見た。
「君は4Xを見つけただろう?」
「はい。」
ダリルは素直に認めた。ここで誤魔化しても意味がない。
「自宅に保護しました。」
「それで?」
「引き渡すつもりで、中西部支局を通してレインに連絡を取りました。」
「だが、中西部支局長を君は殴って怪我をさせた。」
「支局の職員の指示でボーデンホテルのレインに面会に行きました。フロントで取り次ぎを頼むと、レインの部屋に行けと言われ、行ってみたら知らない男がいたので・・・」
クロエルがクスッと笑って、また口を出した。
「反射的に殴ったんだなぁ・・・」
「クロエル!」
ハイネ局長がイラッとした声を出した。ケンウッドはクロエルも局長も無視して話しの続きをダリルに促した。
「続けなさい。」
「支局長が私を権限もなしに逮捕しようとしたので逃げました。それで、レインが追ってきて、私を逮捕しました。」
「子供たちはどうした? ベーリングの娘と、君自身の子供が家にいただろう?」
ダリルの子供? チーフたちには初耳だったらしい。室内がざわっとした。
ダリルは簡単に説明した。
「少女を見つけた時、ラムゼイと出遭ってしまいました。後をつけられた可能性があったので、留守の間、子供たちを山奥の隠れ場所に隠しておきました。レインが来た時、子供たちは山にいたのです。」
とそれまで黙していたケンウッド長官が口を開いた。
「セイヤーズを逮捕せずに説得して連れ戻すと彼が言うので、それなら4Xの保護に協力させろと、ね。」
彼はダリルを見た。
「君は4Xを見つけただろう?」
「はい。」
ダリルは素直に認めた。ここで誤魔化しても意味がない。
「自宅に保護しました。」
「それで?」
「引き渡すつもりで、中西部支局を通してレインに連絡を取りました。」
「だが、中西部支局長を君は殴って怪我をさせた。」
「支局の職員の指示でボーデンホテルのレインに面会に行きました。フロントで取り次ぎを頼むと、レインの部屋に行けと言われ、行ってみたら知らない男がいたので・・・」
クロエルがクスッと笑って、また口を出した。
「反射的に殴ったんだなぁ・・・」
「クロエル!」
ハイネ局長がイラッとした声を出した。ケンウッドはクロエルも局長も無視して話しの続きをダリルに促した。
「続けなさい。」
「支局長が私を権限もなしに逮捕しようとしたので逃げました。それで、レインが追ってきて、私を逮捕しました。」
「子供たちはどうした? ベーリングの娘と、君自身の子供が家にいただろう?」
ダリルの子供? チーフたちには初耳だったらしい。室内がざわっとした。
ダリルは簡単に説明した。
「少女を見つけた時、ラムゼイと出遭ってしまいました。後をつけられた可能性があったので、留守の間、子供たちを山奥の隠れ場所に隠しておきました。レインが来た時、子供たちは山にいたのです。」