ヤマザキは昼食が未だだったことを思い出した。それでケンウッドを誘うと、長官は月を出る前にコーヒーを飲んだから要らないと言った。
「ケンさん、それは昼飯と言わない。」
ヤマザキはケンウッドを中央研究所の食堂へ引っ張って行った。成り行き上、ドナヒュー軍曹も一緒になった。食堂のシステムを軍曹は直ぐに理解して、独力で料理を配膳コーナーで取り、清算カウンターにビジターパスを提示して支払いを済ませた。テーブルに着くと、彼女は感想を述べた。
「ドーマーもお金を払うのですね。地球人類復活委員会が養っているのだとばかり思っていました。」
「彼等はちゃんと働いて稼いでいるんです。委員会が雇用者になるだけでね。出産管理区に掛かるお金は、地球人達が納める税金から賄っているんですよ。」
「そうなのですか・・・知りませんでした。」
「勿論ドームの施設費や研究者の給与は委員会が集めたコロニーからの寄付ですけどね。」
ケンウッドは委員会がもっとこの財政的な運営を世間に公表すべきだと思った。秘密にしている訳ではないのに、情報の出し惜しみをするから、無駄な出費と思われて、反対派が出てくるのだ。執行部は月で踏ん反り返っていないで、各コロニーを巡って講演会でもやれば良いのだ。
食べ始めて直ぐに軍曹は次の感想を述べた。料理が今迄に食べた物の中で一番美味しいと言ったのだ。それは辛いカレー料理と甘酸っぱいトマトプディングの組み合わせだった。
「地球の食材ですよね?」
「そうです。」
「それであの値段ですか? コロニーでは私の4分の1シーズン分の給料が吹っ飛びますよ。」
「それは地球から輸出される食糧が少ないからです。それに輸送費がバカになりませんからね。もし地球がコロニーと自由に貿易が出来れば、もっと安くなる筈です。」
「ケンさん、それは昼飯と言わない。」
ヤマザキはケンウッドを中央研究所の食堂へ引っ張って行った。成り行き上、ドナヒュー軍曹も一緒になった。食堂のシステムを軍曹は直ぐに理解して、独力で料理を配膳コーナーで取り、清算カウンターにビジターパスを提示して支払いを済ませた。テーブルに着くと、彼女は感想を述べた。
「ドーマーもお金を払うのですね。地球人類復活委員会が養っているのだとばかり思っていました。」
「彼等はちゃんと働いて稼いでいるんです。委員会が雇用者になるだけでね。出産管理区に掛かるお金は、地球人達が納める税金から賄っているんですよ。」
「そうなのですか・・・知りませんでした。」
「勿論ドームの施設費や研究者の給与は委員会が集めたコロニーからの寄付ですけどね。」
ケンウッドは委員会がもっとこの財政的な運営を世間に公表すべきだと思った。秘密にしている訳ではないのに、情報の出し惜しみをするから、無駄な出費と思われて、反対派が出てくるのだ。執行部は月で踏ん反り返っていないで、各コロニーを巡って講演会でもやれば良いのだ。
食べ始めて直ぐに軍曹は次の感想を述べた。料理が今迄に食べた物の中で一番美味しいと言ったのだ。それは辛いカレー料理と甘酸っぱいトマトプディングの組み合わせだった。
「地球の食材ですよね?」
「そうです。」
「それであの値段ですか? コロニーでは私の4分の1シーズン分の給料が吹っ飛びますよ。」
「それは地球から輸出される食糧が少ないからです。それに輸送費がバカになりませんからね。もし地球がコロニーと自由に貿易が出来れば、もっと安くなる筈です。」